今回は自分の育休取得までの体験談とポイントを記事にします。これから育休を取得しようかなと悩んでいる方に向け、上司や会社に育休を相談する際に押えておくべきポイントをまとめます。
Contents
育休取得までの流れ
ポイントを紹介する前に、わたしが育休取得するまでに踏んだ流れを以下に示します。
上司への相談
人事部との打ち合わせ
同僚への報告
取引先への報告
仕事の引継ぎ
これは、どこの組織でもこの順番になると思います。
次から、それぞれの場面で押えておくべきポイントを紹介します。
上司へ相談する時のポイント
最初にやることは、上司への相談です。この時のポイントは2つです。
- 奥さんが安定期に入る妊娠5か月前後の早めの段階で相談すること
- 意外と長期間の方が会社に迷惑がかかりにくいので、長期間の育休がおすすめ
相談するのは早い方がいいというけど、早すぎはあまり意味がない!?
まず、一つ目のポイント「相談時期」について説明します。
わたしの場合、妻の妊娠3か月の段階で育休を取得したいと上司に相談しました。理由は、「妻の妊娠がすごく嬉しかった」のと、なるべく早く上司に相談をして、その後の流れをスムーズにさせたかったためです。ただ、妊娠3か月だとまだ、流産のリスクが低くなるとされる安定期に入る前です。したがって、上司から
と言われ、妊娠5か月頃まで、上司や人事部は何も動いてくれませんでした。
わたしとしては、緊張しながら満を持して相談したのに、2か月間、事態が進まないのはあまりいい気分ではありませんでした。そのため、男性の場合、相談が早すぎても上司や人事が動きづらいので、安定期に入る妊娠5か月前後がおすすめです。
育休は長期間の方が同僚に迷惑がかかりにくい?その訳とは
次に2つ目のポイント「育休の期間」についてです。
みなさんが育休を取得する際、会社によっては、代わりの社員を補充してくれるところもあると思います。しかしながら、なかなか人手不足の現代では、難しい会社も多いと思います。そのため、1,2か月程度の育休だと「なんとか今の人員でカバーし合おう」ということになるかもしれません。そうなると、なおさら「同僚に迷惑がかかるから育休取ることをやめておこうかな」となりますよね。
しかし、わたしの場合、1年間の育休取得の旨を話すと、1年間という長期間であるため、人員補充を会社が検討し、実行してくれました!これなら、数字上は人員がマイナスにならないので、わたしとしても育休が取りやすかったです。したがって、育休を取得するときは思い切って長期間の取得を検討するのもおすすめです!
【参考】実際に上司に相談を持ちかけたときの上司の反応を紹介
上司に相談するときのポイントは以上ですが、参考までに、自分が相談をした時の上司とのやりとりを紹介します。
最近の育休事情に詳しくない人であれば、このような認識の上司もいると思います。
続けます。
ここから、上司の若かりし頃の子育ての話をけっこう長く聞かされました(笑)。
相談する前は正直言って、心臓がバクバクしていました。ですが、いざふたを開けてみると、全く育休取得を否定されず、パタハラまがいなことも言われませんでした。むしろ決断を応援され、妻まで労わってくれ、上司と自分の会社がますます好きになりました(笑)。
人事との打ち合わせの時のポイント
次に人事との打ち合わせです。ここでのポイントは一つです。
いつからいつまで育休を取得するのか具体的な案を伝えること
「半年で5月から11月くらいを考えています」という曖昧な感じでは避けるべきです。
そうではなく、○月○日から○月○日までと具体的な時期の希望を人事に早い段階で伝えておくことが重要です。そうすることで、人事は社内調整がしやすいです。本人にとっても、時期が明確だと、引き継ぎなどの予定が立てやすいかと思います。
繰り返しになりますが、わたしの場合、上司に相談したのが妊娠3か月と早かったため、上司の相談からしばらく時間があきました。その後、妻の妊娠が安定期に入った妊娠5か月くらいに人事から呼ばれ、打ち合わせをしました。そこから、何回かに分けて面談をし、実際の育休取得に向けて話を詰めていきました。
実は、男性社員で1年間という長期の育休を取得した人はわたしが「会社初」だったのです。しかし、特に問題なく面談を進めることができました。前例がないとか気にせずに相談してみるのがいいと思います!
面談で話した内容は以下の通りです。
・いつから育休を取得するか
・クライアントにはいつ報告をするか
・同僚にはいつ報告をするか
・仕事の引き継ぎをどうやって進めていくか
育休の時期が希望通りにいかないこともある
わたしの場合、希望は出産予定日から1年間育休を取得することでした。しかし、私の会社の場合、実際に産まれてからではないと育休の申請はできず、加えて、仕事の引継ぎの関係で出産直後すぐに育休に入ることは厳しい状況でした。そのため、出産予定日の2週間後から1年間取ることにしました。希望通りにはいかなかったですが、会社や同僚にあまり迷惑を掛けたくなかったので、仕方がないと納得しました。
同僚の報告の際に気を付けるべきことは
同僚への報告でのポイントは意外と忘れがちです。
それは、
「どんなに育休が楽しみでも、勝手に言い触らさない」ことです。
これは会社ごとに違うかもしれませんが、わたしの場合は、人事との最初の面談で、育休を取得することは同僚含めまだ誰にも言わないでくれと言われました。
育休取得はトップシークレット!その理由とは?
その理由は、わたしが担当している仕事を誰かに引き継がなければいけないためです。つまり、人事と上司で社内での根回しが全て済んでから報告した方が、他の社員に「自分に仕事が振られるかも」という不安感を与えずに済むと判断したからです。
わたしとしては、すぐにでも同僚に報告したかったのですが、人事の言うとおりずっと秘密にしていました。結局、同僚に報告したのは、出産予定日の1か月前でした。
朗報!1年間という長期の育休のため代わりの人員を補充してくれることに!
男性の育休取得に対する反応は、人によって様々だと思います。
わたしも逆の立場なら、
と思うかもしれません。
先ほど書いた通り、わたしの場合、担当案件を誰に分担するか全て決まった上で同僚に報告がいきました。加えて、1年間という長期の育休取得ということもあり、特別に派遣社員を雇っていただくことになりました。実は、この派遣社員さんがなかなか見つからず、同僚への報告が出産予定日1か月前まで伸びた裏話があります。
(人事との打ち合わせでは、妻が産休に入る出産予定日2か月前までには派遣社員も見つけて、社内で発表しようという話でした。)
男性の育休取得はそこまでたいしたことではない!?
同僚への報告は取得間近ギリギリになってしまいましたが、派遣社員さんが来てくれることもあり、同僚への仕事の引き継ぎは最低限で済みました。それもあってか、同僚への報告の際は、みんな祝福をしてくれました。
しかし、報告から一週間も過ぎると育休の話などまったく振られず、
と寂しいようなほっとしたような感じです。よく男性が育休を取ろうとすると「育休を取りたいなんて、言える雰囲気ではない」とかアンケートで紹介されますが、
とわかり、必要以上に心配する必要はないのかなと思います。
取引先への報告ー特別なことはないー
ここからは、育休だからといって特別なことはなく、異動や担当者の変更の時と同じですので、体験談をつらつらと述べていきます。
社内の周知が終わったら、今度は営業先や取引先に報告です。
わたしの場合は、派遣社員さんがみつかるまで時間がかかったので、社外への報告も出産予定日1か月過ぎてから報告をし始めました。
急な引き継ぎだったにも関わらず、どこの取引先も反応は良好で、
とかあたたかいお言葉をかけてくださりました。
仕事の引き継ぎー立つ鳥跡を濁さずの精神でー
仕事の引き継ぎも特に問題なく進みました。
繰り返しになりますが、私の場合、代替として派遣社員の方がきてくださったので、育休開始日直前の3日間でほとんどの仕事を派遣社員の方に引き継ぎをしました。
初めましてなのにも関わらず、事情を知っているためか、派遣社員の方からもお祝いのプレゼントをもらったりして、思い出すだけで泣けてきます(笑)。
ここでは、同僚に迷惑がかからないよう細心の注意を払って引き継ぎをするだけです。
基本的なことですが、育休入ってから、「あいつこの仕事残していったな」とか思われたら最悪ですので、それだけは避けないといけません。
まとめー男性だからといって身構える必要はないー
以上、わたしが育休に入るまでの流れと押さえるべきポイントをまとめてみました。
長くなったのでポイントだけ再度、書きます。
- 上司への相談は、早すぎず奥さんが妊娠安定期に入るまで待ってからにする
- 意外と長期間のほうが代替の人を見つけてくれようとしてくれるかも
- 最初の相談の時から取得時期はアバウトではなく、開始と終了時期を明確にしておく
- 上司の許可があるまで、勝手に同僚に育休取得予定だと言い触らさない
1年間という長期の育休取得に驚かれたこともありましたが、基本は女性社員が産休・育休を取るときと同様です。
上司や同僚からの温かい言葉、取引先からの思いがけない一言など、様々な人に支えてもらいながら、特に問題なく育休開始日を迎えることができました。
この記事を通して、「仕事があるから自分に育休は無理だ」、「うちの会社で育休取りたいなんてとても恐ろしくて言えない」と悩んでいる男性の背中を少しでも押すことができたら何よりの幸せです。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。