子どもが産まれてから半年ほど新築戸建を軸にマイホームを購入するため、ハウスメーカーの選定と土地探しを並行して行ってきました。
そんな我が家ですが、この度、マイホームの購入を中止することにしました。
今回は、我が家がマイホームを持つことをやめた理由をお伝えします。
マイホームを購入しようか悩んでいる人、一度立ち止まって考え直したい人など、ぜひ参考にしていただけると幸いです。
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土地もハウスメーカーも希望のものが見つかったのに……

と、もともと賃貸派だった筆者ですが、子どもの誕生をきっかけに、自分の理想の家で子育てするのも悪くないなと思い、マイホームの購入を前向きに検討することにしました。
半年ほど時間をかけて、自分たち家族の理想の家を建ててくれるハウスメーカーを選び、希望条件に合う土地も見つかり、念願のマイホームまで一歩手前という段階まで進みました(詳しくは以下の記事にまとめています)。
しかし、夫婦で今後の人生について真剣に話し合った結果、マイホームを建てることはいったん止めようという結論に至りました。
マイホームの計画を中断した理由
土地を購入するかどうか決断する一歩手前まで進んだ我が家が、マイホームの計画を中断した理由は以下の3つです。
- お金でマイホームではなく”時間”を買うことにした
- マイホームを持つことが子育てにおける絶対条件ではない
- ラットレースを脱出することが先決
一つずつ説明していきます。
お金でマイホームではなく”時間”を買うことにした
マイホームの計画を中断した最大の理由は、子育てのためにマイホームではなく時間を買おうと考えたからです。
具体的にいうと、
マイホームを持つことよりも、賃貸生活を続けることで生活費を最小限に抑え、同時にわたしの労働時間も最小限に抑え、子育ての時間を十分に確保すること
を選びました。
我が家の場合、憧れのマイホームを建てるのだから、価格よりも自分たちの理想の実現を優先させようという考えのもと、マイホームの計画を進めていました。
そのため、賃貸とマイホームでの毎月の固定費を計算した結果、マイホーム購入時点で5万円以上家計の負担が増加することがわかりました。
(低く見積もっての計算ですので、実際はもっとコストがかかると思います)
他方、わたしの会社は福利厚生が充実していて、子育てのための短時間勤務や時差勤務が取りやすくなっています。
もちろん、短時間勤務を選べば給料は減額されますが、賃貸であれば住宅手当が支給されるため、仮に夫婦一緒に短時間勤務をしたとしても経済的には十分生活していけます。
みなさんだったらどちらの生活を選ぶでしょうか。
①夢のマイホームで子育てをする。ただし、住宅ローンの支払いのために仕事もフルタイムで働き続けなければいけない。
②賃貸で子育てをする。ただし、時短勤務や時差出勤など労働時間を柔軟にコントロールでき、平日でも余裕をもって子どもと過ごせる。
どちらの環境が子どもにとって、自分たちにとって幸せな暮らしか検討し、子どもが小学校に入学する前までは賃貸住まいの生活を選ぶことにしました。
つまり、時短勤務などで給料は減りますが、その分、得られた時間を子育てに費やそうと思ったのです。
あー、宝くじ当たらないかな(笑)
マイホームを持つことが子育てにおける絶対条件ではない
2つ目の理由は、子育てのためにマイホームが絶対必要かと言われれば、そうではないと考えたからです。
確かに、マイホームがあれば子どもが家の中で走り回ってもお隣さんに気を遣うこともありませんし、広いキッチンで一緒に料理を作ったり、家の庭で遊ばせたりすることもできますよね。
ただ、わたしが住んでいる自治体は子育て施設が充実していて、乳幼児を安心して遊ばせられる公園や屋内施設が数多くあります。
- 子どもを庭で遊ばせたいのなら、公園に連れて行けばいいのです。
- 雨の日でも思いっきり遊ばせたいのなら、未就園児用の屋内遊び場を利用すればいいのです。
このように、自治体の公共施設を使い倒せば、マイホームでなくても子どもが思いっきり遊べる環境を提供できると考えました。
ラットレースを脱出することが先決
3つ目は経済的理由です。
ラットレースとは、ロバート・キヨサキ氏の名著『金持ち父さん 貧乏父さん』で登場する言葉です。
会社からの給料が増えたにもかかわらず、車や住宅のローンで自分の使うお金も増えてしまったため、支払いに追われつづける様子を表します。
わたしはそういった状況は避けたかったので、株の配当金や不動産の家賃収入などで、自分が働かなくても、ある程度の収入が得られる状態を築いてから、マイホームを買ったほうが賢明だと考えました。
我が家の場合、住宅ローンを組んでマイホームを購入するより、賃貸住まいを続けていた方が会社から住宅手当が支給されるので、毎月の家賃は圧倒的に低く抑えられます。
具体的には以下の通りです。
- 賃貸の場合:約5万円(住宅手当が3万円あるので、8万の物件でも5万円で住めます)
- 住宅ローン:約11万円(借入4000万円、変動金利0.8%、35年ローン、ボーナス払いなしの場合)
賃貸とマイホームでは、キッチンや収納などの施設のグレードが全く異なるので、そこを抜きにして単純に金額だけで比較するのはナンセンスだと思います。
しかし、まずはマイホームに回すお金をその分投資などに回して資産を形成することが先決だと考えました。
どれくらいの資産形成を目標にするか
例えば、2000万円分の株や投資信託を購入し、それらの配当金が年3%得られるとすると、年間60万円の配当金を得られることになります。
すると、この配当金から毎月5万円を住宅ローンの支払いに充当することができるので、仮にマイホームを建てたとしても毎月の固定費を抑えることができます。
最低でもこのくらいの状態を作ってから住宅を購入しようと考えました。
というツッコミが聞えそうですが、我が家は幸いにも夫婦共働きでどちらも正社員なので、片方の給料をほとんど貯金に回し、贅沢な生活をしなければ2000万円の貯金は5,6年で達成できます。
さきほど紹介した『金持ち父さん 貧乏父さん』の中ではマイホームすら負債とされ、購入が勧められていませんが、マイホームはお金に代えられない価値もあると思うので、十分な金融資産が築けたときにはマイホームを躊躇なく買います。
ただ、土地情報のリサーチは継続します
これまで、我が家がマイホームの計画を中断した理由を述べてきましたが、お金が貯まるまで、きれいさっぱり忘れるということではなく、土地情報は随時チェックし続けています。
“土地は一点もの”ですので、仮に自分たちの理想通りの100点満点の土地が見つかった場合は、予定を変更してマイホームを建てるつもりです。
まとめ
- 子育ての時間を多く取るためにマイホームの購入を後回しにした
- マイホームでなくても子どもが伸び伸びと成長できる環境を与えられると思った
- 金融資産を築いてからマイホームを買ったほうが後々の支払いがラクになると考えた
マイホームなんて大きな決断、時には”勢い”も必要だと思いますが、見通しが甘かった、こんなはずじゃなかったとならないように、我が家は今回、「石橋を壊れるまで叩いて渡る」くらいの慎重さで決断をしました。
この記事がみなさんのマイホーム計画の一助となれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。